会期|2024年 11月15日(金)ー12月14日(土) ※日月祝休
時間|火ー金 12:00ー18:00 土曜日12:00ー16:00
◼️11月30日(土) 16:00ー17:30 対談 江尻潔(足利市立美術館次長)×橋本倫(画家)
『超越的存在は描き得るか?一実在と存在のあわいをめぐって一』
参加費|1200円
追記:残席わずかとなってきました。(2024.11.08)
Dates|Friday, November 15 - Saturday, December 14, 2024 *Closed on Sundays, Mondays and holidays
Opening Hours|Tuesday-Friday 12:00-18:00, Saturday 12:00-16:00
Dialogue|Kiyoshi Ejiri (Deputy Director, Ashikaga City Museum of Art) x Osamu Hashimoto (Painter)
Saturday, November 30, 16:00-17:30 Participation fee 1,200 yen
Please apply on the dedicated application website (from 10/20).
此度の個展は、2022年に当画廊で発表した素数関連作品からの展開です。絵画の形而上性を問うてきた橋本は、長年にわたり、素数分布問題とゼータ関数の孕む神秘的構造性に魅せられてきました。2024年新作油彩画のみ、17点の出品を予定しております。是非、御高覧くださいませ。
This solo exhibition is a development from the prime number related works shown at the gallery in 2022. Hashimoto has been questioning the metaphysical nature of painting, and has long been fascinated by the mysterious structural nature of the prime number distribution problem and the zeta function. 17 new oil paintings will be exhibited in 2024. We look forward to your visit.
artist statement
“具象が充満する抽象は、抽象的であってしかも同時に具象的であるような感じがして、人の心から乖離することはない。抽象的であっても抽象性を感じないというのはいかにも不思議だが、中味が詰まっているからそうなるのである。その中味もまたそれ自身は抽象的だが、その中味にもまた中味が詰まっている。”
(高橋正仁著『微分積分学の史的展開ーライプニッツから高木貞治までー』第2章「曲線論と極大極小問題ーフェルマのアイデア」より 2015年 講談社)
実在物の属性から分離されて独立に存在し、且つ、実在物を媒体としてのみ擬似可視的に顕現し得るもの。それを宿したモノこそが形而上的実在物たる具象物、すなわちシンボル=イコン=具象的抽象/形而上的具象と化す。
今次個展では、長年にわたり魅せられている素数分布論に題材を得た数学的存在の擬似可視化たる“イコン”の制作を試みた。1から始まる自然数列をF12号画面上で、連続する自然数81個づつのユニットとして対角分割格子上に列配列(例えば1列目の頭から始まる自然数の同列末尾の自然数に続く自然数を2列目の末尾でなく頭に置くパターンの反復)し、その全てを交叉を避けた連結線で結び、三次元立体のイリュージョン図形として描き出すと、個々の画面の連続画面には一定の規則性と揺らめくような不規則性とが同時出現する。ところが、同じ対角分割でも、横列蛇行配置に従った素数分布の描き出す形態では、現段階の実行範囲内ではこの規則性が突然消滅する(大域的挙動を想定した場合、さらに大きな範囲内でパターンの見出される可能性はゼロではない)。
一体これは何なのか?81個以上/以下のユニットでも酷似したパターンが出現するのだろうか?薄気味悪ささえ覚えるのだが、規則性と不規則性との絶妙なバランスの上に成り立つのが素数分布の顕著な特質であり、この性質はオイラー積の発見とガウスの素数定理を突破口としてリーマンによるゼータ(ζ)関数論を生み出し、未解決のリーマン予想問題として人類の前に聳立し続けている。当該未解決問題は、そのまま美に内在する根源的神秘の理解と享受にまで繋がる秘鑰、換言すれば形而下と形而上、(具象たる)実在物と(抽象たる)存在物との連続性を観想し、この二つが焦点として描き出す“一個の楕円”=“一顆の檸檬”=“一個の蝸牛の殻”を掌中に収めることである。それは不死と永遠の実感を齎し、死と無限とを生きながらにして超えて行くための道となるであろう。(橋本倫 記)
Title:《|{ P ∈{ n|1 ≤ n ≤ 81 }P=Prime Number }|=22》
副題:『バベルの塔の狸』の望遠鏡は、Θ-linkによる対称性通信の先駆である。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-001)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|487 ≤ n ≤ 567 }P=Prime Number}|=11》
副題:分割し続けると分割自体が無意味となる領域に達する。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-.
(ID:2411-003)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|1 ≤ n ≤ 289 }P=Prime Number }|=61》
副題:美は現世にあって四苦の寂しさに耐えるためのシステムである(Condoléances pour Mme Sakurai)。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F50号(116.7cm×91.0㎝)
Price:Ask
(ID:2411-005)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|649 ≤ n ≤ 729 }P=Prime Number }|=9》
副題:“その百万の心持てるコウルリッジ”は類比思考=数学と想像力の共通基盤(モチーフ理論)を知る者故に詩人であった。
Year:2024年
Material:油彩+アルミ台親和性金箔 oil on canvas,Aluminum base affinity gold leaf
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-007)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|82≤ n ≤ 162 }P=Prime Number}|=15》
副題:“科学により説明不可能”に非ず=“それを説明する科学が見出されていないだけ”である。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-009)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|163≤ n ≤ 243 }P=Prime Number}|=16》
副題:生成と崩壊の両速度が均衡に達した瞬間、存在と非在の境界は対消滅する。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-011)問い合わせ
Title:《奥行きと肉(La profondeur et la chair)》
副題:実在と存在の相互延伸的等価性;実在せずして存在し、且つ遍在するもの、ζ関数の神秘の手触り。
Year:2024年
Material:油彩+アルミ台親和性金箔(額入り) oil on canvas,Aluminum base affinity gold leaf
Size:F40号(100.0×80.3㎝)
Price:Ask
(ID:2411-013)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|568 ≤ n ≤ 648 }P=Prime Number}|=15》
副題:β、Γ、超幾何の各関数は、ムラサキイガレイシの量塊感・物質感を有する。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-015)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|973 ≤ n ≤ 1053 }P=Prime Number }|=13》
副題:類比思考は外見異質な複数領域を繋ぐ架橋にして真の全体へと至るための秘鑰。
Year:2024年
Material:油彩+アルミ台親和性金箔 oil on canvas,Aluminum base affinity gold leaf
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-017)問い合わせ
Title:《『|{ P ∈{ n|811 ≤ n ≤ 891 }P=Prime Number }|=14》
副題:“楕円曲線を紙上に描けば、神秘は唸りを上げて手元に降臨する。”
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-002)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|325 ≤ n ≤ 405 }P=Prime Number}|=13》
副題:神が特異点の“向こう”側に逃れても特異点を超えて追い詰められるであろう。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-.
(ID:2411-004)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|244 ≤ n ≤ 324 }P=Prime Number}|=13》
副題:自然は神を必要とせず、美は神を必然としない。
Year:2024年
Material:
Size:油彩 oil on canvas
F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-006)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|1054 ≤ n ≤ 1134}P=Prime Number }|=12》
副題:在/非在、実在/存在を超えた不可知の根源の一挙把握は、宗教すら及ばぬ瞑想的手段に頼る他無い。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-008)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|406 ≤ n ≤ 486 }P=Prime Number}|=13》
副題:それでも尚、存在の由来の根源的不可知が残る(それは原因無しに無限の過去から存在?)。
Year:2024年
Material:油彩+アルミ台親和性金箔 oil on canvas,Aluminum base affinity gold leaf
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-010)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|892 ≤ n ≤ 972 }P=Prime Number }|=10》
副題:自然数列を加法原理で構成することは容易、乗法原理で構成することは至難の業。至極単純にして恐るべき神秘。
Year:2024年
Material:油彩+アルミ台親和性金箔 oil on canvas,Aluminum base affinity gold leafSize:Price:¥220,000-
(ID:2411-012)問い合わせ
Title:《|{ P ∈{ n|730 ≤ n ≤ 810 }P=Prime Number}|=11》
副題:真の抽象は数学の領域にのみ存在し、それは不可視であっても擬似可視的に可感化可能である。
Year:2024年
Material:油彩+アルミ台親和性金箔 oil on canvas,Aluminum base affinity gold leaf
Size:F12号(60.6×50.0㎝)
Price:¥220,000-
(ID:2411-014)問い合わせ
Title:《花梨二つ》
副題:局在可能な実在を描いた仮象が、実在せずして遍在する偶素数という存在の擬似可視化=依代と化す;2個の花梨は描けるが偶素数2は描けない。
Year:2024年
Material:油彩 oil on canvas
Size:M12号(60.6×41.0㎝)
Price:Ask
(ID:2411-016)問い合わせ
前回の個展「橋本倫 幸福論ーエクスタシーの形而上学」(2022年)
橋本 倫(Hashimoto Osamu)
1963年 神奈川県横浜市中区山下町生まれ
1986年 多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻課程卒業
1988年 同大学院美術研究科修了
【個展】
1988年 「AENAOI NEFERAI」 村松画廊(東京・銀座)
1994年 「PROLIFIC UNITY」 タカゲン画廊(東京・銀座)
1994年 「具象は禁忌か?」 川崎警察署大講堂(神奈川県・川崎市)
1996年~2000年各年 なびす画廊(東京・銀座)
2002年 画廊企画個展 なびす画廊(東京・銀座)
2004年 画廊企画個展 なびす画廊(東京・銀座)
2005年 (財)川崎市文化財団主催「第147回 さまざまな眼・橋本倫展」(かわさきIBM市民文化ギャラリー)
2006~07年 画廊企画個展 ※ 越年開催 なびす画廊(東京・銀座)
2008年 画廊企画個展 なびす画廊(東京・銀座)
2011年 画廊企画個展「北冥」 PORARIS ART & STAGE(神奈川・鎌倉)
2012年 画廊企画個展「孤氷地」 なびす画廊(東京・銀座)
2013年 美術館企画個展「初國-未生以前-」 カスヤの森現代美術館(神奈川・横須賀)
画廊企画個展「天地根元社」 なびす画廊(東京・銀座)
2015年 画廊企画個展「新作展」 なびす画廊(東京・銀座)
2017年 画廊企画個展「宇宙の忘却」 +Y Gallery(大阪市)
2022年 画廊企画展「幸福論~エクスタシーの形而上学~」 +Y Gallery(大阪市)
同画廊企画展覧会記念トーク・イベント(対談 );神戸大学大学院人文学研究科(美術史学専修)・
宮下規矩朗教授+橋本倫(出品作家)
【グループ展】
1978年 「具象美術協会展」奨励賞 横浜市民文化ギャラリー (神奈川県・横浜市)
1979年 「神奈川県美術展」入選 神奈川県民ホール・ギャラリー(神奈川県・横浜市)
1988年 「東京五美術大学連合卒業制作展」 東京都美術館
1989年 平面美術研究会第1回自主企画展「on canvas展」 埼玉県立近代美術館・一般展示室
1990年 平面美術研究会第2回自主企画展(展覧会タイトルなし)埼玉県立近代美術館・一般展示室
2000年 画廊小品企画展「春のおくりもの」 なびす画廊(東京・銀座)
2001年 画廊小品企画展「2月のおくりもの」 なびす画廊(東京・銀座)
2002年 「eleven & eleven Korea Japan Contemporary Art 2002」省谷美術館(大韓民国・ソウル特別市)
画廊企画ジョイント展「李靖妊+橋本倫展」 なびす画廊(東京・銀座)
2003年 画廊小品企画展「正月のおくりもの」 なびす画廊(東京・銀座)
「第18回平行芸術展~〈あざやか〉の構造」 小原流会館エスパスOHARA(東京・青山)
2004年 画廊企画ジョイント展「黒須信雄+橋本倫展」 ギャラリエ・アンドウ(東京・渋谷)
2005年 画廊小品企画展「2月のおくりもの」 なびす画廊(東京・銀座)
美術館企画展「生誕100年オマージュ長谷川沼田居展」 足利市立美術館
美術館企画展「ユートピアを探しに-想像力の彼方へ-展」 新潟県立万代島美術館
2006年 画廊企画展「大森博之+橋本倫展」 鶴見画廊(神奈川・横浜)
2007年 「ヘイリ・アジア・プロジェクトⅡ-日本現代芸術祭」ヘイリ・アート・ヴァレー(大韓民国・京畿道坡州市)
美術館企画展「天体と宇宙の美学~Beauty of Heavenly Bodies and the Universe」滋賀県立近代美術館
2008年 画廊後援自主企画展「DE MISTYCA」 Gallery Art Point (東京・銀座)
美術館企画展「絵画のコスモロジー~橋本倫・黒須信雄・小山利枝子展」 多摩美術大学美術館
2009年 画廊後援自主企画展「DE MISTYCAⅡ~“アート”全盛期における“美術”」なびす画廊(東京・銀座)
2010年 画廊企画展「Call & Response」 なびす画廊(東京・銀座)
2013年 画廊企画展「ANDO SESSION-4:色彩の力」ギャラリエ・アンドウ(東京・渋谷)
2014年 画廊企画展「神話外空/自然内空~橋本 倫×横江隆史」ギャラリー時舟(神奈川・横須賀 東浦賀)
画廊企画展「版画天国Ⅱ」 なびす画廊(東京・銀座)
美術館企画展「スサノヲの到来-いのち、いかり、いのり」足利市立美術館
2015年 美術館企画展「スサノヲの到来-いのち、いかり、いのり」DIC川村記念美術館、北海道立函館美術館、山寺芭蕉記念館、
渋谷区立松濤美術館を巡回
アート・スペース企画展「つくも神」 Art Studio Dungeon(東京)
企画展「BEYOND LIVE AND EVIL~森岡書店コレクションby SEZUAN」森岡書店(東京・日本橋)
2016年 美術館企画展「橋本倫×上田葉介二人展~物質の勝利と非物質の栄光」カスヤの森現代美術館
(神奈川・横須賀)
画廊企画展「80’s展 「享楽と根源」」 +Y Gallery (大阪市)
2017年 美術館企画展「版画、いろいろ」第3部:現代版画の多様性 那須野が原博物館
画廊参加企画展「ART NAGOYA 2017」(名古屋市)+Y Gallery(大阪市)参加企画
黒須信雄企画パフォーマンス「うたげと孤心~連画へのいざない」アートスタジオDungeon (東京・板橋)
2018年 画廊参加企画展「ART NAGOYA 2017」 +Y Gallery(大阪市)の参加企画(名古屋市)
画廊企画展「13人の油絵」 +Yギャラリー (大阪市)
画廊参加企画展「AiPHT;ART in PARK HOTEL TOKYO2018~顕現する/彫刻」
2019年 美術館企画展「等温帯~KASUYA collection “Isotherim”」カスヤの森現代美術館(神奈川・横須賀)
美術館企画展「スサノヲの予感」(江尻潔企画担当) ギャラリーTOM (東京都・渋谷区)
2020年 黒須信雄企画展「象、撫でる?~全体を把握せずに物語を書き継ぐ試み~」足利市立美術館特別展示室
2021年 美術館企画展「デビュー50周年記念・諸星大二郎~異界への扉~展関連企画「もう一つの異界」
足利市立美術館
2022年 画廊企画展「美術と官能Ⅰ」Gallery SIACCA (東京・銀座)
2023~24年 美術館企画巡回展「顕神の夢」~川崎市岡本太郎美術館(神奈川・川崎)、
足利市立美術館(栃木・足利)、久留米市美術館(福岡・久留米)、
町立久万美術館(愛媛・久万高原町)、碧南市藤井達吉美術館(愛知・碧南)
※ 現存作家では岡本太郎、O JUN、草間彌生、横尾忠則他と。
2024年 美術館企画展「足利市立美術館開館30周年記念コレクション展2024
南画 憧れた景色へのかけ橋-大山魯牛を中心に-」(栃木・足利)
※ 瓜南直子、貝野澤章、坂口光男らと。
【コレクション等】
足利市立美術館、カスヤの森現代美術館、ソフトマシーン美術館、那須野が原博物館三木俊治コレクション、ソフトマシーン美術館、京急油壺マリンパーク(旧)、MTMコレクション、大韓民国クムサン・ギャラリー等個人コレクション多数
【書籍装幀】
小幡薫明 詩集『東方の石の夜明け』 砂子屋書房 2023年に自作品『あの石は私にとって光だ』を使用しての装幀
+Y Gallery
〒540-0012 大阪市中央区谷町1丁目3-27 大手前建設会館306
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